任意整理のメリットの一つとして、一部の債権者だけに対して手続きを進めることができるという柔軟性にあります。
これは、裁判所主導の法的整理であるため、全債権者に対して手続きをしなければならない民事再生や自己破産手続きと異なる点です。
したがって、本来はすべての債権者に対して任意整理をする方が生活再建への近道になる場合が多いですが、債務者の個々の事情により、一部の債権者に対してのみ任意整理をすることも可能です。
これをうまく利用して、信用情報機関に載ってしまう(“ブラック”になってしまう)ことを防ぐために、1社ずつ完済してから任意整理を開始し、過払い金返還交渉で金銭を取り戻し、その返還額を他の債権者への完済の原資に充てるという作業で、1社ずつ債務を整理していくというテクニックもあります。
【任意整理】 一部の債権者に対してだけ任意整理することは可能ですか?
3月 2, 2016