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家族信託

家族信託における受託者の任務終了事由

6月 5, 2010

民事信託の受益権の譲渡・放棄等受託者の任務は、信託の清算が結了した場合を除き、以下の事由によって終了となります。 (※信託の終了事由とは異なりますのでご注意ください。)

1. 受託者である個人の死亡

2. 受託者である個人が成年後見又は保佐開始の審判を受けたこと

3. 受託者が破産開始の決定を受けたこと(信託行為により別段の定めがあるときはこの限りではない)

4. 受託者である法人が合併以外の理由により解散したこと

5. (委託者及び受益者の同意を得た)辞任(信託法第57条)

6. (委託者及び受益者による)解任(信託法第58条)

7. 信託行為により定めた事由の発生

 

なお、信託法が一部改正され、信託行為(信託契約書など)に別段の定めを置くことにより、上記2.の任務終了事由でありながら、受託者が後見開始又は保佐開始の審判を受けても当然には受託者の任務が終了しないようにすることが可能となりました。

また、上記3.についても同様に、信託行為により破産しても受託者の任務は終了しないと定めれば、破産者となった受託者でも引き続きその職務を遂行できることになります(但し、管財人が在るときは、受託者の職務の遂行並びに信託財産の管理・処分をする権利は、破産手続きが完了するまで管財人に専属することになります)。

 

なお、受益者連続型において「委託者の地位は相続により承継しない」「委託者の地位は委託者の死亡により消滅する」という条項を置く契約書を見かけることも多いですが、この場合、第二受益者以降は委託者の地位を引き継いでいないということになるので、信託法第57条第6項の適用を受け、委託者が現に存在しない場合には、受託者は辞任ができなくなり、同条第2項に基づき裁判所の許可による辞任の手続きを踏まなければならなくなるという、実務上煩わしい事態に陥る可能性があります。

また同様に、信託法第58条第8項の適用を受け、委託者が現に存在しない場合には、受益者による受託者の解任はできなくなり、同条第4項に基づき裁判所による解任の手続きを踏まなければならなくなるという、実務上煩わしい事態に陥る可能性があります。

つまり、信託契約書において、受託者の辞任や解任の条項をきちんと盛り込んでいくことに加え、受益者連続型信託においては、「委託者の地位の承継に関する条項」においては、委託者の地位も承継させる旨を盛り込むことが重要です(家族信託・民事信託を手掛ける法律専門職の中では、委託者の地位を消滅させる旨の条項を置いた契約書例が出回っていることには、当職及び当職が代表を務めております一般社団法人家族信託普及協会において警鐘を鳴らしております)。

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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