NPO法人設立・運営支援

NPOに吹く追い風

7月 2, 2007

最近になってNPOが注目を浴び始めてきている背景としては、さまざまな要素が考えられますが、特に重要な要素と考えられるのは、次の点です。

1.政府の官製市場の外部化推進
政府は、民間でできることは、なるべく民間に委ねるという原則のもと「PPP:パブリック・プライベート・パートナーシップ」(公共サービス分野での官民パートナーシップによる民間開放の推進を目指す考え方)に基づいて、官製市場の外部化を推進しています。
こうした公務の民営化によって創出されつつある「パブリックマーケット」は、約50兆円市場ともいわれています。
また、地方公共団体とNPOとの協働によって、新たに事業が生まれることも考えられます。
これからの経済社会においては、NPOをはじめとする様々な経済主体が、広く公共サービスの担い手として期待されています。

2.団塊世代の退職
2007年に始まったいわゆる団塊世代の一斉退職は、企業だけでなく地域社会にも大きな影響をもたらします。
他の世代に比べて圧倒的に人口に占める割合が高く、積極的で行動範囲も広く就業行動にも高い意欲を持つといわれる団塊世代が地域社会に参加するとき、それぞれの地域でどのような活動をするかによって、地域のあり方は大きく変わっていきます。
団塊世代の知識や経験は地域コミュニティにとって非常に貴重であり、それらを活かした地域問題解決のためのNPOやその技術や能力を次世代に伝承するためのNPOなどの活動が期待されます。
また、セカンドライフを充実したものにするための、今まで働いてきた分野とは別分野での自己実現を目指すNPOとしての活躍等も考えられるでしょう。

3.少子高齢時代の到来
年々深刻になってきている少子高齢化問題ですが、そんな時代だからこそNPOに期待されている分野が多くあります。
地域コミュニティのなかの「子育て・健康・福祉・医療・介護」などのさまざまな分野で、細かいところまで行き届いたサービス、地道かつ多様なサービスの提供がNPOに期待されます。
自らの子どもの虐待や介護問題などニュースになることも多いですが、このような分野では、企業の利益と公益とのバランスが非常に難しい問題となってきます。
そこで、このような公益性が優先されるべき分野は、まさにNPOが活躍すべき分野でもあるのです。

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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