家族信託の受託者は、個人でも法人でもなることができます。
たとえば、地主さんのように、先祖代々の不動産を今後も孫・ひ孫の代まで承継していってほしいという願いを込めて、長期永続的な家族信託の設計をする場合においては、受託者が死亡するリスク(それに伴い信託口座が凍結したり、不動産の名義変更手続きをしたりするリスクや手間)も踏まえなければなりませんので、個人よりもむしろ法人受託者の方がニーズに即していることもあります。
非営利を目的とする家族信託の受託者として想定される法人は、典型的なものとして「一般社団法人」が挙げられます。
家族・親族で一般社団法人を設立し、親世代の財産管理だけではなく、子・孫・ひ孫の世代まで、超長期にわたる財産管理・資産承継の仕組みとして利用するケースは少なくありません。
なお、一般社団法人以外の営利法人(株式会社、有限会社、合同会社など)や非営利法人(NPO法人など)も、定款の目的や許認可における制約をクリアできればも、理論上可能となると言えます。
ただし、営利目的のために存在する株式会社・有限会社が、家族信託の受託者となり信託報酬を受領することは、信託業法に抵触する恐れがありますので、この分野に精通した法律専門家にしっかりと相談することをお勧めいたします。
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『株式会社が家族信託の受託者になれますか?』もご参照下さい!
家族信託の仕組みを活用して、長期にわたり永続性をもって財産管理・資産承継を目指す場合には、「法人受託者」も選択肢として検討する価値は大きいと言えます。
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