成年後見(法定後見・任意後見)、高齢者等の財産管理

任意後見監督人の選任 【任意後見】

7月 6, 2008

任意後見監督人は、本人が「事理を弁識する能力が不十分になったとき」に、家庭裁判所への選任申立て手続を経て選任されます。原則として、任意後見契約が発効することについて本人の同意を得た上で、後見監督人の選任がされ、任意後見契約が発効するかたちになります。
「事理を弁識する能力が不十分」ということですので、法定後見における「補助」と同程度かそれよりもさらに判断能力が低下したときになります。
任意後見監督人選任の申立ては、以下の者でなければする事ができません。
1. 本人
2. 配偶者
3. 4親等内の親族
4. 任意後見受任者

任意後見手続は、あくまで私的な後見であるので、検察官や市町村長には申立権限はありません。
任意後見監督人の選任にあたっては、成年後見人の選任と同様に、本人の心身の状態、本人の生活・財産状況、本人との利害関係の有無など一切の事情を考慮し、監督の任にふさわしい人を選任します。
任意後見監督人は、家庭裁判所が職権で選任します。
本人の心身の状態並びに生活及び財産の状況や、任意後見受任者の職業・経歴、本人の意見 等を踏まえて総合的に判断し、弁護士,司法書士又は社会福祉士等といった第三者専門職を任意後見監督人として選任します。
≪任意後見監督人が選任されない場合≫
以下のような場合には、任意後見監督人が選任されませんので、任意後見契約が発効しません。
1. 本人が未成年者であるとき
そもそも未成年者には、親権者あるいは未成年後見人が就いているので、任意後見を始める必要がないからです。
2. すでに法定後見(後見・保佐・補助)が開始されていて、これを継続すること が本人の利益のために特に必要であると認められた場合
任意後見契約の登記がある場合には、原則として法定後見は開始されません。これは、本人の意思を尊重して、本人が事務を依頼した任意後見人の就任を優先させるためです。しかし、家庭裁判所が本人の利益のために特に必要であると認めるときは、例外的に法定後見を開始します。
3. 任意後見受任者が成年後見人としての欠格事由に該当する場合
成年後見人の欠格事由としては、?未成年者 ?家庭裁判所で、法定代理人(後見人、相続財産管理等)、保佐人、補助人を解任されたことがある者 ?破産者 ?本人に対し訴訟をし、またはした者。その者の配偶者、直系血族 ?行方の知れない者が該当します。

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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