遺産相続手続・遺産整理・遺言執行

遺言執行者の選任申立手続

3月 24, 2007

遺言執行者がいないとき、又は遺言執行者が亡くなったときは、利害関係人(相続人、相続債権者、受遺者など)が、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申立てることができます(民法第1010条)。

遺言書の中で遺言執行者の指定がない場合、たとえ公正証書遺言の原本があったとしても、相続人全員が協力しないと手続ができないものがあります。
特に金融機関の預貯金口座の名義書換や解約手続には、当該遺言書は使えず、各金融機関所定の相続届出用紙に相続人全員の実印を押し、印鑑証明書を添付するよう要請されてしまいます。
つまり、有効な遺言書の中で相続を認められた本人がいくら法律的な主張をしても、遺言内容を快く思わない相続人がいてその方々の協力が得られない場合、遺言内容の執行がなかなか進まないという問題が生じます。
このような場合、家庭裁判所に遺言執行者の選任申立てをすることが効果的です。

遺言執行者として、弁護士または司法書士が就任した場合には、その執行者の権限で遺産整理がスムーズに進められます。遺言内容に実現にお困りの方、ぜひ一度ご相談下さい。

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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