結論から言うと、適切な相談対応ができているケースもあるのでしょうが、金融機関に相談することのリスクもあると認識すべきでしょう。
実は、信託銀行・メガバンク・信用金庫・信用組合・農協・証券会社などを含めたすべての金融機関の中で、「家族信託」の具体的な相談に対応(認知症による資産凍結対策・円満円滑な資産承継策・共有不動産のトラブル対策・親なき後問題対策などについてご提案)できる金融機関は全国でもごくわずかというのが実情です。
「家族信託」に取り組んでいることを標榜している金融機関は、年々増えてきております。
しかし、これらの金融機関のほとんどは、家族信託専用の口座である“信託口口座”を作成してくれるだけで、「老後や相続にどのように備えるのがベター・ベストか」「老後や相続の課題に対して家族信託を活用すべきか否か」「家族信託と成年後見と遺言はどのように使い分けるべきか」「具体的な信託契約書の条項はどのように作ればいいのか」などの具体的な相談にのれる金融機関はほとんどありません。
一部の銀行・信用金庫などは、「家族信託に対応できます」と言って、提携先の民間のコンサルティング会社などを紹介・斡旋しているところもあるようですが、そこは紹介フィーをコンサルティング会社から受け取っているだけで、銀行員自らが相談にのっている訳ではありません。
ごく一部の金融機関では、お客様から直接報酬をもらって家族信託のコンサルティングをしているところもあるようですが、転勤・配置換えが頻繁にある金融機関の社員は、法律専門職と違い長年法律や家族信託の実務経験を積んでいる訳ではありませんので、家族信託の提案やコンサルティングができるのは、シンプルで典型的な事案に限られているのが実情と言えるでしょう。
問題は、「この案件は複雑で当行ではコンサルティングできませんので、家族信託に精通した法律専門職に繋ぎます」と誠実に対応しているかどうか分からない点です。
つまり、複雑な案件であっても、定型的な家族信託の設計・標準的な信託契約書に強引に当てはめる提案をされてしまうと、一般のお客様にはそのような事実・問題点を認識することは困難です。
家族構成・人間関係・保有資産など様々な要因で、シンプルに対策が取りづらいケースでは、家族信託以外の他の施策のご提案をすることや、家族信託においてもいくつもの設計パターンのご提案ができる可能性があります。
しかし、そのようなケースでも、きちんと他の施策・設計を比較検討して、ベター・ベストな選択肢を採用できているかは分からないことこそ、金融機関に「家族信託」を相談することのリスク、関連する各種法律や家族信託・成年後見の実務に精通している法律専門職が関与しないことのリスクであると認識いただくのが良いでしょう。
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