その他雑感 司法書士のつぶやき

ネットで話題の論文

5月 7, 2011

1995年に発表された故・高木仁三郎氏の論文がネットで話題だということで、
ミヤタも読んでみた。
20110507-110002066513.pdf』というもので、
A4で4頁という誰でも読みやすい論文。
阪神淡路大震災の教訓から、地震等の自然災害と老朽化からくる原発事故への
警鐘を鳴らしているこの論文、まさに図星である。
いったん方針が決まったら、自らの政策・計画の誤りや
自己否定につながる方針転換・修正を
一切許さない国側(政府、官僚、政治家・・・等)の姿勢が
今回の原発事故を誘発したと多くの人が指摘している。
官僚(公務員)として、政治家として云々という問題ではない。
日本国民として、子を持つ親として、人として、
この地球に住む生き物として、
『大切なもの』を守ることの意味を考えさせられる。
大切なものは、官僚らの“メンツ”なのか“プライド”なのか、
経済発展という“国益っぽいもの”か・・・。
愛する人々、無邪気な子供たち、慎ましやかに生活する高齢者・・・、
それら多くの命、生きがい、生活、笑顔・・・。
守れなかったものはあまりに大きい・・・。
批判するのは簡単だ。
誰でもできる。
『原発は絶対に安全だ』という安全神話を信じた、
あるいは信じる前に『原発は安心かどうか』すら疑わなかった、
いや疑うどころか考えることすらしなかった、
そんな自らを反省すべきかもしれない。
『原発は要らない』というのは簡単だ。
要らないと言うなら、代替手段はどうなる?
電力供給はどうなる?
日本の国際競争力はどうなる?
もっと考えないといけない。
でも、きっと原発は要らないのだろうと思う。
我々日本人なら、その技術力と団結力、勤勉性で
原発が無くても電力供給に支障がない社会を作れるはず。
世界に発信すべきは、原発に関する技術力ではなく、
“脱原発”への最先端の技術力・開発力と
『核はいらない』と言い切れる崇高な理念と決意ではないだろうか。
そんな真面目な思いを抱く週末の午後・・・。

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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