1通の遺言書に夫婦連名で作成することはできません(民法第975条)。
2人以上の者が同一の遺言書で遺言をすることを「共同遺言」といい、民法で禁止されています。
この共同遺言が無効とされるのは、遺言の撤回が自由にできなくなるためです。
遺言書は、遺言者の意思で何度でも書換え・撤回することができますが、2人以上の者が遺言書を同一の書面で作成可能としてしまうと、その遺言の撤回も共同してしなければならないと考えられ、
遺言の書換え・撤回の事由が奪われてしまう恐れがあるからです。
遺言の内容を夫婦や家族で話し合って決まることは非常に大切なことですが、作成するときは必ず各自が単独で書かないと遺言が無効になってしまいます。
夫婦であっても別々に書き、別々の封筒に入れて封をしましょう。
=================================
【民法】
(共同遺言の禁止)
第975条 遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。
=================================