相続登記・不動産登記(売買、贈与、抵当権設定・抹消など)

成年年齢引下げで、4月以降の贈与がおススメ?

1月 30, 2022

1月29日の日本経済新聞の記事によりますと、2022年4月1日から成年年齢が18歳に引き下げられるのに伴い、贈与や相続で「20歳以上」とされてきた特例の対象が18~19歳の新成人にまで広がる、とのこと。
ただし、この特例の適用を受ける際の注意点があるので、ここで紹介します。

★「特例贈与財産用」の特例税率の適用対象が広がる

この制度は、財産の贈与を受けた年の1月1日現在において20歳以上の子や孫(直系卑属)が、父母又は祖父母(直系尊属)から贈与を受けた場合に、通常の贈与税の税率よりも有利な税率が適用されるものです。
この制度が、成年年齢引き下げで、贈与の年の1月1日時点で「18歳以上の子や孫」となります。
したがいまして、18~19歳の子や孫への贈与ならば、4月1日以降に実行した方が、この「特例贈与財産用」の特例税率を使えて有利になります。

★特例適用は、1月1日時点で「18歳」が条件であることに注意!
18歳前後の子や孫に贈与する際に気を付けなければならいのは、「贈与の年の1月1日時点」という年齢要件の基準日です。贈与が4月以降で、贈与時点で18歳以上(成年)でも、子や孫が早生まれで1月1日時点で18歳未満だと特例は適用されないからです。

※ 「一般贈与財産用」と「特例贈与財産用」の適用税率の違い等は、「国税庁のホームページ」をご参照下さい!

 

★「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税措置」にも適用対象が広がる

平成27年4月1日から令和5年3月31日までの間に、20歳以上50歳未満の子など(受贈者)が、結婚・子育て資金に充てるため、受贈者の父母や祖父母など(贈与者)から金銭や信託受益権の一括贈与を受けた場合、最大1,000万円までの非課税となる制度があります。
いわゆる「結婚・子育て資金の一括贈与」の非課税制度です。
この制度の利用には、あらかじめ金融機関に専用口座を開設することが必要で、金融機関との契約時点で20~49歳の子や孫への贈与が対象でした。
これが、成年年齢の引き下げで、4月以降の契約ならば18~19歳の子や孫にも利用できるようになります。

※ 父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度については、「国税庁のホームページ」をご参照下さい!

 

★「相続時精算課税制度」にも適用対象が広がる

相続時精算課税の制度とは、60歳以上の父母又は祖父母から、20歳以上の子又は孫に対し、財産を贈与した場合において選択できる贈与税の制度です。
この制度も、前述の「特例贈与財産用」の特例税率の適用と同じく、4月以降の贈与であれば18歳から利用できますが、1月1日時点で18歳になっている必要があります。

※ 相続時精算課税制度については、「国税庁のホームページ」をご参照下さい!

 

★「事業承継税制」にも適用対象が広がる

事業承継を検討している会社経営者や個人事業主にも、成年年齢の変更は影響してきます。
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づき、事業用資産や非上場株式について贈与税や相続税の納付を猶予・免除するという「事業承継税制」があります。
この制度の適用を受けるためには様々な要件がありますが、その中の後継者側の年齢要件も、4月以降「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられます。

※ 事業承継税制については、「国税庁のホームページ」をご参照下さい!

 

★「住宅取得等資金贈与」にも適用対象が広がる見通し
「住宅取得等資金贈与」は、平成27年1月1日から令和3年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属からの20歳以上の子や孫へ、自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築、取得又は増改築等の対価に充てるための金銭(住宅取得等資金)を贈与した場合において、一定の要件を満たすときは、一定の非課税限度額まで贈与税が非課税となる制度です。
この制度は、昨年末で期限が切れましたが、令和4年度税制改正大綱では非課税枠を従来の最大1500万円から1000万円に縮小した上で、期限を令和5年12月31日まで2年延長するとなっております。
その中で、この制度の適用年齢も「18歳以上」となると当該大綱に記載されております。

※ 住宅取得等資金贈与については、「国税庁のホームページ」をご参照下さい!

※ 令和4年度税制改正の大綱については、「こちら」をご参照下さい!

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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