2020年9月29日付読売新聞朝刊の記事によりますと、政府は、来年度から新婚夫婦の家賃や引っ越し代などへの支援を拡充し、上限額を金30万円から金60万円に倍増する方針とのこと。
菅首相は、内閣の「基本方針」に少子化対策の強化を掲げており、その一環としての支援事業の拡充となる。
新婚夫婦への支援事業は、既に2015年度から千葉市や神戸市など281市町村で行われていたが、その対象者は、34歳以下で、世帯年収480万円未満が条件だった。
来年度からは、対象となる年収、年齢ともに緩和し、婚姻日の年齢がいずれも39歳以下で、世帯年収が540万円未満であれば、新居購入費や家賃、引っ越し費用などを補助する方針のようだ。
これまで、東京都、福井県、山梨県、広島県では、当該支援事業を実施する自治体が無かったが、政府は、これまでは国と事業を実施する自治体で折半していた支援費用の負担割合について、国の負担を3分の2に引き上げることで、実施する自治体を増加させたい意向だ。
2019年の出生数は、86万5234人と過去最少を更新したとのことで、少子化は更に加速する予測がある。
若い男女の多くが結婚の障害として、「資金」や「住宅」の問題を挙げていることを踏まえ、婚姻数減少の背景にある若者の経済事情の改善をすることで、少子化に歯止めをかけたいと考えている。
また、政府は、合わせて不妊治療への保険適用の実現や保育サービスの拡充による待機児童解消を目指す意向だ。