遺言書作成(遺言公正証書作成・遺言執行者就任)

遺言執行者の必要性

11月 30, 2006

HE004_L遺言者は、遺言内容が確実に実現されるように遺言執行者を指定することができます。

遺言執行者は、未成年者・破産者でなければ、相続人であるなしに関係なく誰でもなることが出来ます(遺言公正証書作成時の立会人が遺言執行者になることも可能)。
遺言書において、遺贈や特定財産の相続を指定したとしても、遺言執行者が選任されていなければ、相続人全員が協力して遺贈や相続による名義書換の手続きをしなければならなくなります。
せっかく熟慮を重ねて遺言書を作成したのにもかかわらず、相続人の協力が得られなかったり、相続人の一部が行方不明になってしまったばかりに、遺言内容の実現が困難になることもあります。

したがって、相続人間や相続人と受遺者の間で遺言内容につき確執が予想される場合などは、中立な立場で遺言内容を実現可能な信頼のできる第三者を指定しておくことは、大変有意義でしょう(司法書士、税理士、弁護士を遺言執行者に指定されるケースは多いです)。

遺言書で遺言執行者を指定すると、その執行者は、遺言内容を実現する為の一切の行為をする権利・義務を有することになります。
但し、遺言執行事項には相続人以外の執行者が執行しなければならない事項(認知、相続人の廃除等)と、執行者または相続人のいずれでも執行できる事項(遺贈、寄付行為等)とがありますので、遺言の内容を整理・確定した上で、誰を遺言執行者に指定するかをよく検討する必要があります。

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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