賃貸アパートや戸建賃貸などの不動産経営において、賃料収入の安定化やトラブル予防を図るためには契約形態の選択が重要です。
いくつかの契約形態の中でも、契約期間の満了によって確実に契約が終了する仕組みとして「定期借家契約」があります。
そこで今回は、不動産経営における定期借家契約について、メリットや注意点をあわせて簡単に紹介します。

定期借家契約とは?
「定期借家契約」とは、契約の更新をすることができず、あらかじめ定めた契約期間の満了をもって確定的に賃貸借関係が終了する契約形態のことです。
一般的な普通借家契約とは異なり、正当事由がなくても期間満了による退去を求めることができます。契約更新という概念が無いため、期間終了後に契約を継続したい場合は、再度契約を結び直す必要があります。
定期借家契約のメリット
将来的に賃貸物件を自宅等として自己使用したいという計画や、建替えたり解体して更地として売却したいという計画があって借主に退去を求めたい場合、通常の賃貸借契約だと、更新時期だろうが契約期間の途中だろうが、粘り強く立退交渉を重ねたり、立退料を負担しないと退去してもらえないリスクがあります。
一方、定期借家契約を締結することで、契約期間満了時には、立退き料の支払いも要せず、確実に賃借人の退去を求めることができるため、計画的な不動産の利用・処分ができる点が定期借家契約を活用する最大のメリットと言えます。
<定期借家契約の注意点>
定期借家契約にはメリットがある一方で、その契約を締結する際は、絶対に忘れてはならない注意点が存在します。
(1)書面交付義務と説明義務
まず、契約締結にあたっては、事前に「更新がなく期間満了により終了する」旨を記載した書面を賃借人側に交付して、しっかりと説明しなければなりません。
この事前説明を怠ると「普通借家契約」とみなされるおそれがあるため、手続きの漏れがないよう留意しておきましょう。
(2)中途解約不可
また、定期借家契約は、原則として契約期間中の中途解約できません。
契約期間中は、やむを得ない事情(床面積200㎡未満の居住用で転勤・療養・介護など)を満たさない限り、自己都合での解約はできないという制約があります。
(3)終了通知が必要不可欠
さらに、1年以上の契約期間を結ぶ場合には、期間満了の1年~6ヶ月前に貸主側から契約の終了を通知しなければなりません。もし通知を出すことを忘れてしまった場合は、通知を出してから6か月経過後に賃貸契約が終了することになります。
以上、今回は不動産経営における定期借家契約について、メリットや注意点をあわせて簡単に紹介しました。
将来の不動産経営でお困りの際は、まずは一度専門家へ相談してみるのがおすすめです。
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