昨日の日経新聞の記事によると、自民党の「家族の絆を守る特命委員会」が、
遺言に基づいて遺産を相続すれば、相続人の相続税負担を軽減する『遺言控除』なる
仕組みの新設を要望する方針を固めたのこと。
これは、相続・事業承継対策を数多く取り扱う専門職の立場からして
非常に歓迎すべきことだと考える。
遺言の大切さ・必要性を説くこと、そしてお客様に遺言又は遺言代用信託を
作成していただくことは、相続・事業承継対策の根幹を担う部分である。
そこに税制面の後押しがあれば、一般の方にとっては、
税金が安くなるなら遺言を作ろうという動機づけに繋がることは間違いない。
空家等対策の推進に関する特別措置法の施行による『空き家対策』といい、
遺言控除による『争族の抑止』といい、やはり税務面の政策の後押しが
最大の特効薬になると考える。
あとは、遺言と言っても、公正証書遺言でなければならないのか、
あるいは、遺言ではないが、信託契約の中で遺言の機能を持たせる
『遺言代用信託』では駄目なのか、といった細かな部分の検討が
待たれるところ。
あり得ないと思うが、遺言はOKで遺言代用信託が駄目、
なんて馬鹿げた方針が出ないことを切実に願うところである。