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家族信託

地方の実家・空き家の処分・有効活用と家族信託

10月 25, 2017

実家は地方にありますが、子が全員都市部に移住し、今は老親だけが田舎に暮らしている・・・という話はよく聞くお話です。

老親を地方(田舎)に残しているケースで、最も多い相談は、将来における老親の介護の問題、そして老親を看取った後の実家の処分の問題です。
子が全員家庭を設け、東京や大阪等の都市部に居を構えており、近くで老親を支えることがままならない場合、老親が突然倒れたり、自活が難しくなった場合に現地でどのような対応ができるか、非常時に備えた体制作りは必要です。

老親の居住実態・健康状態・要介護度等によりますが、場合によっては、在宅生活(在宅介護)をやめ、高齢者施設に入所するというタイミングを計ることも必要になります。
その場合に、もう一つ大きな課題として持ち上がるのが、「介護費用」「入所費用」の捻出の問題です。

老親の年金収入(場合によっては賃貸不動産等からの賃料収入や株式・投資信託等からの配当金収入も)と入所費用等の支出のバランスを考えた時に、どのタイミングかで実家を処分して現金化して介護費用に充てたいという要望・相談は多く見受けられます。
現在は老親が生活の本拠地として使用しているので、今すぐの売却は想定していないけれど、これから数年~10年以内を目途に実家を売却したい、あるいは老親が亡くなった後の引き継ぎ手のない実家を売却処分してお金で分配したいというニーズは高いです。
とは言うものの、地方の不動産事情を踏まえると、売りたいときにそう簡単に売れないリスクが都市部よりもより一層高いと言えます。

さらに、いざ実家を売却しよう・売却できるというタイミングで、老親に認知症が発症して、物事の理解ができなくなってしまうと、老親自らが売主になることができなくなります。

つまり、老親の判断能力の低下・喪失による売却不能の事態になれば、いわゆる“資産凍結”という事態になってしまいます。
その打開策としては、成年後見制度を利用して、後見人が実家を売却せざるを得なくなりますので、「売りにくい物件を売る」ためにさらに「時間と手間がかかり」、「売った後も家庭裁判所や後見監督人への定期的な報告をしなければならない」という悪条件が重なる可能性があります。

 

そこで、それを解決できる可能性があるのが『家族信託』です!
家族信託とは、「信託法」という法律を根拠とした最先端の財産管理手法で、老親に代わって、子が負担なく老親の財産を管理処分できる仕組みです。

老親が元気なうちに、将来に備え、子に財産の管理・処分を託しておくことで、もし将来老親が自ら売主たる立場を全うできない場合に、子が管理処分を担う者(=受託者)として、スムーズに売却活動ができるようになります。
家族信託の実行より、やっと現れた買主への売却機会を逃すことなくスムーズに売却ができることに加え、売却後の金銭も親子間の信頼関係に基づき、裁判所等への報告義務の負担を負うことなく、子の管理のもとで生涯にわたる老親の生活・介護・入院・入所費用に充てることができます。

さらに家族信託の良いところは、老親の存命中に売却処分しなかった・できなかった場合でも、遺産分割協議を経て相続登記をするという手間をかけずに、引き続き受託者たる子が単独で売却できるという点もあります。

 

最近巷で話題の『空き家問題』は、実は、売りたいときに売れる準備ができていなかったばかりに、老親の相続まで問題を先送りにしてそのまま放置するケースが問題の一端であるというのが実情です。
これから先、人口減・経済縮小・東京五輪前後の不動産価格の暴落等、展望が厳しいと予測される中、都市部でも不動産を売りづらくなる時代が来ます。
地方の実家の有効活用や売却処分については、老親の元気なうちに、早め早めの備えをしておくことが重要です。

弊所では、弊所と業務提携をしているいくつもの不動産コンサルティング会社とタッグを組んで、地方空き家の有効活用や売却についてのご相談を承っておりますので、どうぞお気軽にご相談下さいませ。

もちろん、地方実家の悩みや不安を抱えたお客様をクライアントに持つ専門職の方々(税理士・弁護士・司法書士・行政書士・保険関係・介護事業者など)もお気軽にお声掛け頂ければ、家族信託を活用した地方実家の有効活用コンサルティングや老親を支える仕組みのご提案(見守り契約、任意後見契約、法定後見制度、死後事務委任契約など)をご一緒させて頂ければ幸いです。

 

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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