御来光をたっぷり浴び、日本の頂点を目指した我ら5人衆。
眼下と天空に雲は多いものの、青空が見える素敵な天気。
ただ、風は結構強く、体重の軽い女性スタッフは吹き飛ばされそうになっていた。
しかしそこは、セクハラ一歩手前のミヤタのサポートで大丈夫。
さすがに空気が薄く、ちょっと頭が重い。
いざという時のために、スプレー缶の酸素も用意してあるので、準備は万全。
途中の山小屋のベンチで朝食を取るために休憩。
そこで、若者の集団の一人に奇妙な姿を発見。
スーツのズボンにワイシャツ、首には黒っぽいネクタイ。
足もとが見えなかったので、
革靴なのか登山靴なのかは不明だが、明らかに山をナメタいで立ち。
ミヤタが想像するに、次のどれかだろう・・・。
?前日の仕事が終わらずに、着の身着のまま何とか電車・バスに飛び乗った。
?仕事帰りに、無性に富士山の頂きに立ってみたくなり、仲間と合流。
?富士山に登る予定だったが、前日に法事が入ってしまい、
弔いを優先させた。
?インパクト勝負!
う?む。
いずれにしても、首のネクタイは要らないんじゃないかなぁ。
やはり?か。
しかも、その付近は、もはやTシャツでは寒く、長そでTシャツか
ウインドブレーカー等をはおる必要が出てくる標高。
その場合は、スーツの上着を着るという、禁断の必殺技を繰り出すのだろうか。
それはさておき、我らは一歩一歩足をすすめ、順調に七合目、本七合目と。
八合目まで順調に進行し、そこの山小屋で休憩していたところ、
事態は急変。
急に霧に包まれ、更なる強風と激しい雨が落ちてきた。
しばらく様子を見ていたが、これ以上の進軍は危険だろうと
涙の決断。
下山ルートは、砂走りルート。
ふっかふかの火山灰の中をスキーを滑るように跳びはねながら駆け抜ける。
疲れを感じる間もないほどに、楽しくあっという間に下山。
女性スタッフも我ら男性陣に負けずに、他の下山者を颯爽と追い抜く。
華奢な体なのに、その根性は大したものだ。
火山灰の泥まみれのまま、須走口五合目からバスで小田急線の新松田駅へ。
新松田駅に降り立った瞬間、急に真夏がやってきた。
突然、タイムスリップして現実の世界に戻った感じ。
そこには、灼熱の日本の夏があった。
富士山から下山してきたとはいえ、朝4時から活動している我ら。
新松田駅に着いたのは、まだお昼。
その後、鶴巻温泉でひと風呂&一杯やって帰った。
我らのひと夏のチャレンジは、八合目で終わった。
でも、今回はまだ富士山1回目。
悔しさはあんまりなく、とにかく清々しい気分。
スタッフ含めて5人全員、無事に帰ってこれたし、
前日の大嵐にも関わらず御来光も見えたことだし、
大成功といえよう。
また来年チャレンジだ!
って、来年もスタッフはついて来てくれるかなぁ・・・。
富士山 最終章
8月 23, 2009