娘は、よく人の顔を凝視する。
以前は、自分から凝視しておきながら、相手が笑顔で微笑み返すと
大泣きしたりしてた。
特にメガネをかけた大人だとそうだった。
今でも真顔で凝視することは変わらないが、最近は
よちよち自分で歩いている時でも、見知らぬ大人と目が合うと
足を止めて、じーっと見つめて固まる。
向き合う大人の方は、話しかけてくれたり、笑いかけてくれたり、
手を振ってくれたりする。
それでも娘は真顔。
仁王立ちで、本当に一歩も動かずにじーっ。
これを我ら夫婦は“フリーズ”と呼ぶ。
デパートに行くと、よちよち歩きのくせに、あっちこっちに動き回って
手を焼かせるのだが、すれ違う買い物客や店員さんと目が合うと、
フリーズするので、親が手を貸すまでずっとそこにとどまってくれる。
結構フリーズって便利だ。
娘はきっと、フリーズ中も頭フル回転で相手の顔の表情やしぐさを
観察しているのだろう。
子供は、見ていないようで、ちゃーんと見てる。
聞いてないようで、ちゃーんと聞いている。
分かってないようで、ちゃーんと分かってる。
うかつなことは言ってはならない。
してはならない。
常に親として人間として、恥ずかしくない言動を心がけたいものである。
フリーズ
7月 9, 2007