その他雑感

認知症高齢者から窃盗

今月18日、足立区内の認知症高齢者の預金から1000万円近い預金を引きだしたヘルパーが逮捕された。
昨日は、『みのもんたの朝ズバ』でそのことが大きく取り上げられたらしい。
詳細は、よく分からないが、なんでもその不正を発見したのが
成年後見人に就任した司法書士だったらしい。
それが本当に“お手柄”なのか、当然の職務の結果なのかどうかはよく分からない。
でも、司法書士がプラスなニュースに出てきたのは、ちょっぴり喜ばしいことかな。
たまーに司法書士がニュースに出たと思うと、
脱税だとか違法に高額な報酬を得ていたとか・・・、
そんなマイナスなニュースの方が多いイメージがあるから。
それにしても、介護の現場は、今回のようなニュースが起こりうるリスクを多分にはらんでいる。
なぜなら、一人暮らしの高齢者宅には、現金がそのままタンスの上や引き出しの中に
無造作に置かれていたりするし、おつかい的に預金の出し入れや
ちょっとしたお買い物を頼まれるのは、よくある話。
魔がさして、お金を“ちょっと拝借”なんてことは、その気になれば簡単にできてしまう。
そんな人間としての倫理観・正義感を常に試されるような現場がそこにはある。
だから、ヘルパーさんは皆さん、ホントに素晴らしいと思う。
高額な報酬でもないのに、高齢者や障害者のために様々な面倒を
本当によく見てくれていると思う。
でもその反面、今回の事件のように明るみに出ない事件は、実は結構あるかもしれないとも思う。
そう考えると、高齢者の権利擁護・財産管理については、
まだまだ合格点にあるとは言えず、もっともっと社会の仕組みとして安心できる制度を
作っていかなければならないと思う。
それには、福祉行政の充実は勿論、社会福祉・介護業界、
司法書士・弁護士等の法曹界の連携がより一層求められる。
1人でも多くの高齢者に安心した生活を提供したいなぁ。
ミヤタも日々、精進である・・・。

  • この記事を書いた人

宮田浩志(司法書士)

宮田総合法務事務所 代表司法書士

後見人等に多数就任中の経験を活かし、家族信託・遺言・後見等の仕組みを活用した「老後対策」「争族対策」「親なき後問題」について全国からの相談が後を絶たない。

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